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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [22]
『マレー・ゲリラ戦』(1952) イギリス
OUTPOST IN MARAYA
オリジナル・タイトルは PLANTER'S WIFE

監督 ケン・アナキン
モノクロ、日本公開1953年。
ウィットロックはビル・ウォリントンと共に特殊効果を担当、アルバート・ウィットロック名義。

シンガポールでゴム農園を経営する夫婦と、襲ってくる匪賊 (土人ですな) の戦い。

アメリカから招いた名女優クローデット・コルベールとジャック・ホーキンスが夫婦役、ほかにアンソニー・スティール、ジェレミー・スペンサー、ビル・トラヴァース、アルフィー・バス。
のち監督 (『怪人フー・マンチュー』『怒りの日』) に転身した、オーストラリア出身のドン・シャープ (東宝の日米合作特撮映画『緯度0大作戦』にも名を残す、あの人だ) がチョイ役で出演している。
撮影はジョフリー・アンスワース。ロケはスリランカで行われた。

アナキンのアクション演出も当時はイマイチだったか、双葉十三郎は40点と厳しい採点であった。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 09:07 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [21]
TRIO (1950) イギリス

監督 ケン・アナキン、ハロルド・フレンチ
モノクロ、日本未公開。

ウィットロックはビル・ウォリントンと共に特殊効果を担当。アルバート・ウイットロック名義でクレジットされた初の作品らしい。 
 
『四重奏』が評判になったので作られたとおぼしき、W・サマセット・モームの短篇を今度は3つ取り上げたオムニバス映画。
モーム自ら脚色で参加、前作同様に解説で出演もしている。

地味な配役のためか輸入されていないが、評価は高いようだ。

ジェームズ・ヘイター、キャスリーン・ハリソン、フェリックス・エイルマー、マイケル・ホーダーン、ナイジェル・パトリック、ウィルフリッド・ハイド = ホワイト、ビル・トラヴァースほか。
サナトリウムの場面でマイケル・レニー、ジーン・シモンズ、アンドレ・モレル、ローランド・カルヴァー、フィンレイ・カーリーがカメオ出演しているという。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 09:55 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [20]
『三十六時間』(1949) イギリス
THE LOST PEOPLE

監督 バーナード・ノウルズ (ミュリエル・ボックスと共同になっている資料も)
モノクロ、日本公開1951年。

ウィットロックは、F・グイドバルディ (フルネームは、フィリッポ・グイドバルディというらしい) と共に特殊効果担当として参加。A・ウィットロック名義。

第二次世界大戦後、ドイツ軍に抑留されキャンプ労働させられていた各国の民衆が開放される。
彼らが家路につく途中、宿舎の劇場で過ごす三十六時間を描いたグランドホテル形式のドラマとのこと。
原作は戯曲。

難民を監督する英軍大尉にデニス・プライス。ほかにマイ・ゼッタリング、リチャード・アッテンボロー、シオバン・マッケンナ、マックスウェル・リード、ウィリアム・ハートネル、ハーコート・ウィリアムスほか。
ノークレジットでハーバート・ロムも出演。

『ベン・ハー』『ナバロンの要塞』『レイダース 失われた聖櫃』にも出ているタット (トゥート)・レムコウ (1918 - 91) もクレジットされている。
ノルウェー出身の男優。本作は2本目の出演映画である。本職はダンサーらしく、『暗闇でドッキリ』ではコサックダンサー役であった。遺作は『レッド・ソニア』。
この人が『ベン・ハー』で顔の出ないキリストを演じた…という情報を長い間信じていたが、実際に演じていたのはアメリカ人のクロード・ヒーターだと今回調べて知りました。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 10:20 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [19]
『コロンブスの探検』(1949) イギリス
CHRISTOPHER COLUMBUS

監督 デヴィッド・マクドナルド
カラー、日本公開1950年。
2作続けてのマクドナルド作品で、ウィットロックは特殊効果担当として参加。A・ウィットロック名義。

アメリカから名優フレドリック・マーチを招いて制作された大作。

ウィットロックの「仕事」は かなり多そうだ。

イタリア人・コロンブスがスペイン宮廷の援助を得るも、待つこと6年。
1492年8月に念願であった「大西洋を西に向かいインドに達する航海」を実現したところ、10月に“新大陸 (サン・サルヴァドル)”を発見する。
彼は英雄となるが、宮廷の風向きは変わり逮捕。失意のうち世を去った。
共演は理解者のイザベラ王妃にフローレンス・エルドリッジのほか、フランシス・L・サリヴァン、キャスリーン・ライアン、リンデン・トラヴァース、デレク・ボンド、ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、エイブラハム・ソフィアなど。

未見だが、双葉十三郎の短評によれば、「教科書みたいな作品」とのこと。
ただ、いい意味でのイギリス映画の退屈さを指摘した上で60点を付けているので、後半のスペクタクル場面は楽しんだと思われる。

余談だが、監督のデヴィッド・マクドナルド (1904 - 83) は本作のような重厚大作を完成させた5年後に、こんな珍作を撮っている。

『火星から来たデビルガール』(1954 日本未公開) …。
いくら当時 空想科学映画が流行だったとはいえ、この落差 ! 日本版DVDもあるので、是非どうぞ (笑)。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 08:29 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [18]
IMDbに よれば、ウィットロックが初めて正式にクレジットされた作品を紹介できたところで、一息。
「まんが道」に例えれば、ここまでが彼にとっての「立志編」。今後の快進撃は「青雲編」と言えるのでは。

さて、作品紹介形式を少し変えます。
今までのようにキネ旬のストーリー紹介を補完し引用、個人的な思い出なども添えた詳述形式だと いつまで経っても終われず、『2001年宇宙の旅』の時みたく中断・凍結となる予感がしてきたからです。
以後は「簡単な作品・キャストの紹介」と「印象的なウィットロック担当の合成カットか、作品の資料 (ポスター、スチルなど) を数点紹介」するだけのスタイルに改めます。
但し、調べていて どうしても書き残しておきたいコトがあった場合、その限りではありません。

それでも、意外に価値のあるカテゴリーに成り得るんじゃないかな ? なぁんて。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 11:06 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [17]
THE BAD LORD BYRON (1949 イギリス)

監督 デヴィッド・マクドナルド
モノクロ、日本未公開。
IMDbによれば、記念すべきウィットロックの初クレジット作。
P・グイドバルディとともに、特殊効果としてクレジットされているという。A・ウィットロック名義。
マットアート合成に腕をふるったようだ。

19世紀を代表する英国ロマン派の詩人 ジョージ・ゴードン・バイロン (1788 - 1824 恋愛詩と叙事詩を残し、ギリシャ独立戦争に参加中に熱病で死去。ギリシャ独立の父と呼ばれる) を主人公にした歴史劇か。
5人いる脚本家の中に、テレンス・ヤングの名がある。

出演はバイロン卿役のデニス・プライスのほか、マイ・ゼッタリング、ジョーン・グリーンウッド、リンデン・トラヴァース、デニス・オデア、ウィルフリッド・ハイド = ホワイト、ノラ・スウィンバーン、バリー・ジョーンズなど。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 10:06 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [16]
『四重奏』(1948) イギリス
QUARTET

監督 ラルフ・スマート、ハロルド・フレンチ、アーサー・クラブトリー、ケン・アナキン
モノクロ、日本公開1951年。
アルバート・ウィットロックは、追加特殊効果担当として参加。ノークレジット。

ハリウッドでも作られているが、特にヨーロッパで数多く作られたオムニバス映画の1本である。
我が国でも戦後すぐに、4人の監督が共作した『四つの恋の物語』(1947.3 東宝) が公開されており、コレは時代的に『四重奏』を真似したとばかり思っていたが、制作はナント日本の方が先。失礼しました !
この映画も観たことがない。

『雨』『手紙』『剃刀の刃』等、アメリカでは多くの作品が映画化されているW・サマセット・モームの誕生70年を祝して、『第七のヴェール』『情炎の島』のシドニー・ボックスが製作した映画で、初期の短篇四作を並べたもの。

原作者モームが巻頭に出演して感想を述べている。
脚本は劇作家であり『「邪魔者は殺せ』を脚色したR・C・シェリフが執筆し、第1話を新人ラルフ・スマート (のち、テレビ界で製作者として成功したようだ。ラルフ・トーマスというイギリスの監督もいるが、誤記ではなく別人)、第2話を『僞れる結婚』のハロルド・フレンチが、第3話を『キャラバン』のアーサー・クラブトリーが、第4話を『恋の人魚』のケン・アナキン (のちに戦争映画大作で鳴らし、スター・ウォーズにまで その名を残すアナキンだが、彼は従軍したものの記憶喪失になり除隊、映画界入りしたそうな) がそれぞれ監督。
第4話をレジナルド・ワイヤーが、他の三話をレイ・エルトンが撮影した。音楽はジョン・グリーンウッドが作曲、ロンドンのフィルハーモニア管絃楽団がミューア・マシーレンの指揮で演奏している。


主なる俳優は『魔法の楽弓』のセシル・パーカー、舞台女優ハーミオン・バッデレイ、『捕われた心』のマーヴィン・ジョンズおよびベイジル・ラドフォード、新人スターのダーク・ボガード、スーザン・ショウ、マイ・ゼッタリング、ジョージ・コール、フランスの名女優で『愛の海峡』のフランソワーズ・ロゼー、喜劇俳優として売出しているノーントン・ウェイン、新顔のリンデン・トラヴァース、『灰色の男』のノラ・スウィンバーン、ジャック・ワトリング、『南極のスコット』のジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、モーリス・デナム、フェリックス・エイルマー等。
のちのボンドガール、オナー・ブラックマンの日本紹介作。Mのバーナード・リーも出演してます。そのうえ第1話にイアン・フレミングが出演しているが、コレはもちろん同名異人の俳優であった。

〔第1話 人生の実話〕
有閑有産の紳士ヘンリー・ガーネット (ベイジル・ラドフォード) は、19歳の息子ニッキイ (ジャック・ワトリング) が“人生の冒険”で幸運に過ぎたことが かえって心配である。
ニッキイはテニスの国際試合にモンテカルロへ行き、父の禁制三ケ条を全部破って成功した。賭博を試み、金を貸し、女と戯れたのであるが、ことごとく運がよかったのである。
ルーレットで勝ち、勝った金の一部を見知らぬ女に貸したら、女は返してくれたので、その女と夜食をしダンスをして夜を更かした。女のホテルに泊ると、女は夜中に起きてきて彼の懐中物を抜取り、花瓶に隠した。見ていた彼は花瓶から取戻して、朝何くわぬ顔で別れた。
帰途の飛行機上で札を数えると、自分が賭博で勝った金が倍近くになっていた。花瓶から出す時に女の金も一緒につかんできたのだ。
ヘンリーは「困った」と云う。友人は「テニスを覚えさせたのが悪い、クリケットをやる者にはそんな間違いはない」と云った。

〔第2話 変りだね〕
田舎の豪族ブランド家の息子ジョージ (ダーク・ボガード) は、生来ピアノが好きである。だが職業としてピアニストを選ぶというと、父母親族が大反対である。
ジョージを愛する従妹ポーラ (オナー・ブラックマン) が妥協案を出す。彼を2年間パリへピアノ修行に出し、2年後に相当のピアニストに判定させて、職業ピアニストとして素質ありと云われればピアニストにし、否と云われればブランド家を継いで田舎紳士になってもらうのはどう ? …というのだ。
ジョージは楽しい2年をパリで送ったあと、田舎に帰って名高い女流ピアニスト、リア・マカート (フランソワーズ・ロゼー) に演奏を聴いてもらう。判定は「アマチュアとしては立派だが、ピアニストを職業とするには素質が無い」という断定であった。女史はジョージに乞われて一曲を奏するが、誰の耳にも差は明白である。ジョージは自分の部屋に戻ると、猟銃で自殺した。
その査問会が開かれた。陪審員が立って自殺でなく、猟銃掃除中の過失死だと評決した。
理由は「ブランド家の若様ともあろう人が、ピアノが上手にひけない位の事で自殺をする筈はない」というものであった。

〔第3話 凧〕
ハーバート・サンブリイ (ジョージ・コール) は父母の血を受けて、凧が大好きである。土曜日の午後は必ず凧をあげる。
ところが恋人ベティ (スーザン・ショウ) は凧は子供の玩具だという。ハーバートは彼女をお茶に呼んで両親に会わせたが、散々の不首尾であった。
彼は母と喧嘩して飛び出しベティと結婚、凧もあげないで何週間かを送る。
停車場で父に会ったのがキッカケで、ハーバートは父母と凧あげをした。
ある日、妻と喧嘩した。妻が寝室にとじこもって会わないので、ハーバートは父母の家に帰り、土曜毎に妻に仕送りする。
やがて大凧を作って評判となる。ベティは復縁を申入れたが、彼は凧に執着する。妻は怒って凧を破壊する。ハーバートは怒り仕送りを止める。その為に訴えられて投獄される。
人事相談係の男が、この話を聞きベティを訪れた。ハーバートは出獄した。凧あげ日和なので広っぱへ行くと、ベティが凧をあげている。ハーバートは妻と二人で糸を手繰った。

〔第4話 大佐の奥方〕
退役大佐ペレグリン (セシル・パーカー) は田舎に屋敷があるが、色々の仕事で多忙である。
ロンドンにはダフネ (リンデン・トラヴァース) という妾を囲っている。
ところが妻のイーディ (ノラ・スゥインバーン) が詩集「ピラミッド崩る時」を娘時代の名で出版した。大佐は妻から一冊貰ったが詩に興味がないので、パラパラと見ただけである。ところが詩集はベストセラーとなり重版また重版で、大評判。
大佐は気になって読み直そうとすると、彼が貰った一冊は妻が誰かに贈ったらしい。本屋に買いに行くと品切れだ。困った大佐はダフネに内容を聞く。
「年上の女が青年の恋人を持っている、そして駈落ちする瀬戸ぎわに青年が死ぬ」という筋であるが、燃ゆる情熱が美しい詩に書かれており、作者の体験談に相違いないと断言する。
“情熱の女流詩人”として大佐夫人は社交会の寵児となった。大佐は友人の弁護士を訪ねると、「人の噂も七十五日、消え去るのを待つが上分別」と教えられる。さらに「聞きたいなら奥さんに直接聞け」と言われ、大佐は聞きにくいのをこらえて妻に聞く。
すると「青年のモデルはあなたです」という答が。結婚して12年、幸福だった頃の思い出だという。続きがあった。
「でも、あなたの私に対する愛は消えたのだから、青年は死んだのです…」

キネマ旬報映画データベースの記述を改行・補足しました。
http://www.kinejun.jp/cinema/四重奏

| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 23:58 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [15]
MINE OWN EXECUTIONER (1947 イギリス) 

監督 アンソニー・キミンズ
モノクロ、日本未公開。
アルバート・ウィットロックは、美術監督助手として参加。ノークレジット。
この作品のあと、彼は本格的に特殊効果畑で活躍するようになる。

ビデオで紹介されているものはともかく、日本未公開の映画はオミットしようと思ったが、これは取り上げてみた。
『ロッキー』シリーズのトレーナー役で おなじみ、バージェス・メレディスが主演したイギリス映画である。

経緯は色々あろうが (メレディスの場合、赤狩りで「リスト」に載った影響があるのかも)、ハリウッド俳優が戦後、英国で客演した初期の例ではないか (ブライアン・ドンレビー、ジャック・パランス、ヴァン・ジョンソンなど1950年代には増加)。
エクゼキューショナーとは死刑執行人のこと。メレディスは精神科医を演じている。IMDbにはスリラー・ドラマとあるが、フィルム・ノワール系の1本であろうか。
共演はダルシー・グレイ、マイケル・シェプレイ、キーロン・ムーア。
なお、メレディスには数回の監督歴があり、第1回作品は1949年にアメリカとフランス合作で作られた THE MAN ON THE EIFFEL TOWER。
主演は、『巌窟の野獣』の時に紹介したチャールズ・ロートンだったそうな。

例によって、ついでの どうでもいい話を。
わたくしがバージェス・メレディス (1907 - 97) という俳優を認識 (テレビ『バットマン』で悪役ペンギンを怪演していたヒトだというのはあとで知った) した1970年代中盤頃は、アクはあれども既に枯れた感じの役者でしたが、この映画を撮影していた頃は当然ギンギンで、喜劇王チャールズ・チャップリン (1889 - 1977) の奥さんだった女優 ポーレット・ゴダード (1910 - 90) と結婚していたんですね。
共に3度目の結婚だったようですが、これまたお互い上手くいかず、数年で破局してます。

でもさ、チャップリンって、少女好きってゆーか ご趣味なヒトでしょ。
選ぶ相手も当然…ばかりだと思ってたけど、ゴダードに限り「若い」とはいえ それなりの年齢 (20代後半) で、しかも離婚歴のある相手だったというのは今回調べている途中で知りました。
ゴダードと別れた翌年の1943年、チャップリンは本来の自分に立ち返り ? 劇作家ユージン・オニールの娘でまだ10代だったウーナと4度目の結婚。
今度は上手くいき、終生を共にしましたとさ。

世界三大 ご趣味の映画作家…チャップリン、ロマン・ポランスキー、宮崎駿。
実践派か そうでないかの差はあるにせよ (笑)。
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 10:21 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [14]
『キャラバン』 (1946 イギリス)
CARAVAN

監督 アーサー・クラブトリー
モノクロ、日本公開1948年。
アルバート・ウィットロックは、バックグラウンド (セットの背景画かホリゾント画だと思われる) 担当として参加。ノークレジット。

クラブトリー監督とグレンジャー、『七つの月のマドンナ』に次ぐコンビ作。
原作はエレノア・スミス。
下のあらすじを読んで、死んじゃうジプシー娘ロザルに涙したい…と思ったが、この映画も死ぬまで観ることはあるまい。

1840年ごろの話である。
イギリスの貧しい田舎医師とスペイン人の母の間に生れたリチャード・ダレル (スチュワート・グレンジャー) と、大金持ちの息子フランシス (デニス・プライス) は、少年時代から大地主の娘オリアナ (アン・クロフォード) を巡り張り合っていた。
年頃になると、リチャードとオリアナは愛し合う仲となったが、小説家志望のリチャードは貧乏だった。オリアナは彼が出世するのを待つというけれど、父が亡くなり無一文に。しかし大金持ちのフランシスの求婚を、オリアナはこばみ続けた。

ある日リチャードは、ロンドンでスペインの豪商ドン・カルロス (ジェラード・ヘインツ) が、無頼の徒に襲われているのを救う。カルロスはその礼にリチャードの小説「森の抜け道」を出版してやると約束し、首飾りをスペインのグラナダに届けてくれと頼むのだった。
それを知ったフランシスは、腹心のワイクロフト (ロバート・ヘルプマン) にリチャードを途中で殺し「首飾りを奪って来い」と命じる。
ワイクロフトはマラガでジプシーを買収し、グラナダへ行く山中でリチャードを襲い、傷を負わせ首飾りを奪う。
ジプシー娘のロザル (ジーン・ケント) は、リチャードを救って介抱した。

ワイクロフトはイギリスに帰り、首飾りをフランシスに渡し、リチャードは死んだと報告する。
オリアナは愛する人に与えたロケットも見せられ、リチャードの死を信じてフランシスと結婚する。

一方リチャードは元気になったが、イギリスの新聞にオリアナの結婚記事が出ているのを見て悲しみ怒り、詰問の手紙を送る。オリアナはフランシスと結婚した事を悔いていた矢先なので、早速スペインにやって来る。
しかし時すでに遅く、リチャードは命の恩人・ロザルに想われ、結婚していたのだった。

オリアナの後を追って来たフランシスは、リチャードが首飾り持ち逃げ犯人としてお尋ね者であるのを利用し、更に彼を今度こそ亡き者にしようと企み、ワイクロフトと共に襲う。
そのときロザルは流弾に倒れ、フランシスはオリアナの馬車で逃走する。リチャードは馬で追うと、馬車の転覆で悪人二人は最期を遂げていた。

えん罪晴れて、リチャードはオリアナと共にイギリスへ帰った。

キネマ旬報映画データベースの記述を改行・補足。
http://www.kinejun.jp/cinema/キャラバン(1946)
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 08:36 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP

A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [13]
『七つの月のマドンナ』 (1945 イギリス) 
MADONNA OF THE SEVEN MOONS

監督 アーサー・クラブトリー
モノクロ、日本公開1948年。
アルバート・ウィットロックは、バックグラウンド (セットの背景画かホリゾント画 ?) 担当として参加。ノークレジット。
しばらくブランクがあったウィットロック。前にも書いた通り従軍していた可能性もあるが、イギリス本国での公開は第2次世界大戦終結前の1945年1月であった。

ニューロティック = 異常心理映画は戦後に流行したと聞き及んでいたが、フィリス・カルヴァートが2重人格の女性を演じた本作は、先駆かもしれない。
上のロビーカードを見ると史劇のようだが、現代劇である。
アーサー・クラブトリーは映画キャメラマンから転身し、これが監督第1作のようだ。
双葉十三郎先生によれば あまり面白くないそうで、採点は55点。おそらく、わたくしは死ぬまで観る事のない映画であろう。
原作は、マージェリー・ローレンスの小説。
アクション・剣劇スターとしてこのあと名を上げる、スチュワート・グレンジャーの初期出演作。

ローマの酒商として富み栄えているジュゼッペ・ラバルディ (ジョン・スチュアート) の妻は、美人の聞え高いマッダレーナ (フィリス・カルヴァート) といったが、余り社交界へも顔を出さなかった。

二人の間に生れた娘アンジェラ (パトリシア・ロック) はロンドンに留学し、めでたく卒業して学友ミリー (イヴリン・ダーヴァル) と共に、フランスを縦横して自動車で帰るはずのところ、ミリーはカンヌに泊ったので、イギリス大使館員イヴリン (アラン・ヘインズ) が同行した。

ミリーはサンドロ・バルッチ (ピーター・グレンヴィル) という不良青年と恋におちたのであるが、彼はアンジェラを狙ってミリーと共にローマへ来る。しかしアンジェラはイヴリンと愛し合っているので、サンドロには見向きもしない。

アンジェラの誕生祝い会の夜、彼女はイヴリンと婚約したが、その夜ミリーと共にサンドロが現れる。彼が来たと聞くと、マッダレーナは気絶して倒れたので、夜会はお流れとなった。
更に奇怪にもマッダレーナは夜中に失踪し、彼女の寝室の鏡に七つの月の紋章が白墨で書いてあり、宝石類は全部紛失していた。
ラバルディは、妻が失踪したことはフロレンスにいた頃2回もあったから、今度もフロレンスを探すこととなる。

閉鎖していたフロレンスのラバルディ邸にアンジェラは移って、母を探し歩いているとサンドロに会った。彼は七つの月の紋章のことを聞くと心当りがあるといい、カーニバルの夜アンジェラを誘い出し、麻酔薬をコーヒーに入れて飲ませ、部屋にかつぎ込んだ。
これよりさき、サンドロの兄ニノ・バルッチ (スチュワート・グレンジャー) のところには、以前の情婦で数年間家出していたロザンナが戻っていたが、彼女はジプシー女のような“情熱の女”で嫉妬深かった。
サンドロがアンジェラを恥ずかしめんとしているのをニノと見間違え、ロザンナはサンドロを刺す。致命傷を受けながらサンドロも彼女を刺した。

眼をさましたアンジェラは、ロザンナこそ姿は違えど母マッダレーナであることを見、駆けつけたイヴリンと共に邸へ運ぶ。
実は、マッダレーナは処女の時に受けた暴行のショックで、二重人格者になっていたのだ。
臨終の床にざんげしてマッダレーナは昇天した。変事を聞いてかけつけたニノは、ロザンナの冥福を祈った。

キネマ旬報映画データベースの記述を改行・補足。
http://www.kinejun.jp/cinema/%E4%B8%83%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%9C%88%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%8A
| アルバート・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 matte artist ALBERT WHITLOCK | 09:05 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP