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コアな日本映画マニア必読 ! 「ウィリアム・ロス 映画人生 五〇年」 [5.5]
『宇宙からのメッセージ』が、アメリカ・アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされたという「逸話」。
三一十さんもツイッター方面で再び探求されていたようで、コメントを頂きました。

やっぱりねぇ、といったトコロでは あるのだけれど。

[5]に引用した、竹内博氏の遺著「特撮をめぐる人々」の矢島信男 特撮監督インタビュー。
1978年の映画公開時に発売されたムック本「宇宙からのメッセージ 特撮の秘密」(1978.5) の記事に、2011年2月、矢島監督が日本アカデミー賞協会特別賞を受けたあと追加インタビューして構成の、おそらく竹内氏の人生 最後に近い仕事と思われます。
そこで、

「1980年の米 アカデミー賞 最優秀外国語映画賞にノミネートされましたね」
「そう、日本のアカデミー賞には入れてもらえなかったけどね。本場では認めてもらえた」

というヤリトリ。
もういちど読み直し、思ったのは…
竹内氏は「万事判った上」で、あえて矢島監督を試そうとしたのではないか。
古いヲタクなら、知って誇らしく思ったはずの「視覚効果賞」ノミネートを、ワザと「外国語映画賞」ノミネートと言い間違えインタビューしたのではないか。
矢島監督が、この件について今、どう反応するか ?

「1980年の米アカデミー賞 最優秀外国語映画賞にノミネートされましたね」
「いや、外国語映画賞じゃなく、視覚効果賞ね」と言うと思ったら…アッサリと「そう」。

『ゴジラ』第1作に好意的な評を残さなかった双葉十三郎を、「暴文」で非難した竹内氏だが、日本特撮界の功労者の言葉は、真っ向から訂正を かけられなかった、と。
矢島監督がアカデミー賞に関し「その程度の認識」だと言うのを、オトナの配慮が効いた この一文により残したのじゃないかなぁ…。
なぁんて (笑)。勘ぐりすぎですな。
最後の ※ を参照し、数々の誤解を各自 読み解いて下さい。

なお この一文は、矢島監督を貶める意図はありません。事実関係の確認だけが主眼です。
わたくしも、監督の特撮映像を享受して育った者のひとりですから。

竹内博、2011年6月逝去。
「特撮をめぐる人々」は、同年8月にワイズ出版より発売された。

※ 英題 Message from Space こと『宇宙からのメッセージ』がノミネートされたのは、米 サターン賞の最優秀外国映画賞 Saturn Award - Best Foreign Film。
外国映画賞で、外国語映画賞じゃありません。
ちなみにアカデミー外国語映画賞は Academy Award for Best Foreign Language Film といいます。

サターン賞は、「著名な賞を受けにくいSF・ファンタジー・ホラー作品にもしかるべき評価を与えたい」と考えていたドナルド・A・リード博士によって考案された賞で、1972年に制定。
SF・ファンタジー & ホラーフィルム・アカデミー Academy of Science Fiction, Fantasy & Horror Films 会員によって選考。翌1973年に第1回が行われ、以後 毎年式典が行われています。
何だか、紛らわしいですねぇ。
だって、アカデミー賞を選考するのは、映画芸術科学アカデミー Academy of Motion Picture Arts and Sciences = AMPAS 会員なんですから。
…ちょっと見、英文の字面も似てる ?
ま、なんたらアカデミーの会員が選考した賞なら全てアカデミー賞、という理解も間違いじゃナイんだが。

この外国映画賞が存在したのは、1980年7月に開催された第8回のみ。
受賞作は、チェコのファンタジー映画 Adéla jeste nevecerela (1978)。
ノミネート作品には『ノスフェラトゥ』『パトリック』『サイレントフルート』。
それに…『スタークラッシュ』(1978 日本劇場未公開、テレビ放映) ! ナント、日伊のSWクローンが仲良くノミネートされておったとは。

特撮では、ノミネートされておらんのね。
この年サターン賞では、『スタートレック』が『エイリアン』を押さえて最優秀特殊効果賞 Saturn Award for Best Special Effects を受賞していました。
うぅむ、『宇宙からのメッセージ』、この2作の前では流石にチョット…残念。
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