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『アバター』の未来、キャメロンの未来
3D映画『アバター』をようやっと観た。面白かった。

基本プロットは西部劇で、『馬と呼ばれた男』や『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に似たり。インディアン部族に捕まった (または目的を持って潜入した) 白人が、その働きや度胸で彼らに一目置かれ、その習俗にも染まり恋もするが、やがて白人社会との対立に直面する…というヤツである。
車椅子の主人公ジェイクが衛星パンドラの開発基地 (砦だね) に降り立ったとき、通過する大型トラックのタイヤに弓矢が刺さっているのが写る。インディアンに襲撃され横転した駅馬車の車輪に矢が刺さり、クルクル廻っている定番の画を想起させる演出。

人類に比して巨人といえるパンドラのナヴィ族はマクロスのゼントラーディ、意志を持つ森や自然はナウシカ (王蟲ならぬ、犀みたいな野獣群の暴走もある)、大樹や浮遊する奇岩はラピュタ、アバターや動物とのシンクロ・神経接続はエヴァや攻殻かな…とアレコレ連想。
メカではクラッシャージョウに出てきたような機体、ジャングルの花にはレギオン草体 (触れると花弁が縮まる) みたいなのもある。相変わらずやっておるワイ、と思う。

“悪”を一手引き受けの海兵隊・クオリッチ大佐 (スティーヴン・ラング) には、マクロスプラスのガルド・ゴア・ボーマンの印象がダブった。
なおこの映画、冒頭はジェイクの「飛ぶ夢をしばらく見ない…」といったモノローグから始まる。山田太一っすか ?

VFX、動きは申し分なし。3D映画を観るのは1983年の『13日の金曜日PART3』以来だが、メガネの上に立体メガネを着用し3時間近く集中していても疲れなかった。
この秘境感満点のビジュアル、ホントに全てCGなのか、実景やミニチュアは一切素材として使っていないのか。もはやどうでもよくなってくる出来。視覚効果スタッフは混成だが、メインは『ロード・オブ・ザ・リング』『キング・コング』のWETAデジタル。後者に登場した、羽虫の飛ぶジャングルがパワーアップされ描かれる。

ロウ・ポイントのあとのクライマックスは、長いブランクがあっても衰えていないキャメロン節炸裂。押しに押す !


この物語の時代は西暦2154年。地球にはもう緑が残っていないと語られる。
アバターとリンクする睡眠装置からシガニー・ウィーバーが初登場するカット、『エイリアン2』以来のキャメロン作品だけに、ラストのコールドスリープから目覚めたのか ? と思わせたかったかも。
『エイリアン』って西暦何年の話だっけ ? 『エイリアン2』はその57年後の話らしいが。

…ところで1月14日、テレ朝の『報道ステーション』で、2009年12月に来日したキャメロン監督がヒロシマとナガサキで二重被爆した数奇な運命の生き証人・山口彊 (つとむ) 氏を見舞うところが放映された (胃ガンで入院していたが、このあと容態が急変。2010年1月4日に93歳で死去)。
山口氏は、キャメロン監督が次回作で原爆を取り上げることを知り手紙を書いたのだという。

アメリカ映画での無神経な核の扱いはしばしば批判の対象となる。キャメロンにもかの『トゥルー・ライズ』があるが…。この娯楽映画作家の次回作、いろんな意味で興味津々なり。
| 今週のわたくし2010 SUBCULTURE DIARY 2010 | 10:49 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
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