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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [32]
『怪傑ゾロ』
TVシリーズ (1957 -59、60・61年にも2本ずつ続編が作られている)
ZORRO
モノクロ 1961年に日本テレビ系で放送。 

監督 ロバート・スティーヴンソン ほか
ガイ・ウィリアムズ ジーン・シェルドン

マット・アーティストとして参加。
このディズニー製テレビシリーズ (30分モノ) に、ウィットロックは3本ほど関わったという。

1958年には、数話を90分に編集したらしき版が日本でも劇場公開されている。

スペイン統治時代のカリフォルニアで悪を退治する西部のマスク・ヒーローは大人気で、我が国のヒーローにも影響を与えた。

ずっと『快傑ゾロ』と思っていたが、それは劇場公開時のタイトル。
日本のテレビ放送タイトルは『怪傑ゾロ』なんですね。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [31]
『幌馬車隊 西へ !』 (1956)
WESTWARD HO THE WAGONS !
カラー 日本公開1958年。

監督ウィリアム・ボーダイン
フェス・パーカー キャスリーン・ケネディ

ウィットロックは、ピーター・エレンショーを補佐しアシスタント・マット・アーティストとして参加。

タイトルから想像される通りな内容の、これもディズニー製 西部劇。

パーカーは、主題歌含め数曲を歌う。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [30]
『機関車大追跡』 (1956) アメリカ
THE GREAT LOCOMOTIVE CHASE

監督フランシス・D・ライオン
カラー・ワイド、日本公開1957年。

ウィットロックは、ピーター・エレンショーを補佐しアシスタント・マット・アーティストとして参加。ノークレジット。

ディズニーのアクション西部劇。
南北戦争当時の、実話の映画化である。

北軍側のスパイ フェス・パーカーが補給貨物列車を奪って逃走。
降ろされた南軍側の車掌 ジェフリー・ハンター (アクション・スターとして期待されながら、低迷。マカロニウエスタンにも出演、アメリカ本国ではテレビシリーズに主演していたものの、映画はシネラマ大作『カスター将軍』で助演格に。再ブレイクを果たせぬまま、1969年に脳梗塞で早世。享年42) は、トロッコや機関車で どこまでも追いかけるという展開。

ジェフ・ヨーク ジョン・ラプトン エディ・ファイアーストーン ケネス・トビー クロード・ジャーマン Jr. に加え、西部劇の名バイプレイヤー ハリー・ケリー Jr. スリム・ピッケンズも共演。

アメリカではヒットしなかったというが、ディズニー久々の実写西部活劇『ローンレンジャー』(2013) ラストの列車アクションは、本作にオマージュを捧げているように感じた。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [29]
『海底二万哩』 (1954) アメリカ
20,000 LEAGUES UNDER THE SEA

監督 リチャード・フライシャー
カラー・ワイド、日本公開1955年。

ウィットロックは、タイトルデザイナーを担当。ノークレジット。
アメリカに渡ってからの、記念すべき第1作。

日本で初ビデオ化されたときは『海底20000マイル』、現在のDVDは『海底2万マイル』表記である。
ディズニー初のシネマスコープ・ワイド画面の実写映画 (ちなみに、シネスコ初のアニメ映画は翌年の『わんわん物語』)。
ジュール・ヴェルヌの海洋冒険SFを映画化した。

ディズニー専属の美術デザイナーだったハーパー・ゴフ (本作には出演もしている。フライシャー監督と仲が良かったのか、彼の『ヴァイキング』『ミクロの決死圏』にも参加) によるノーチラス号のグッド・デザイン、美しい水中撮影、大イカとの戦いなど見せ場も豊富。

ジェームズ・メイスンのネモ船長、カーク・ダグラスの銛打ち名人ネッドほか、役者も一流どころを揃えている。

アカデミー賞の美術賞、特殊効果賞 (ディズニー・スタジオ名義で受賞。視覚効果にピーター・エレンショー ラルフ・ハメラス アブ・アイワークス フレッド・サーセン マーセル・デルガドらが、特殊効果にロバート・A・マッティ ジョン・ヘンチ、エフェクトアニメにジョシュア・ミードーらが参加) を受賞。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [28]
『マオリ族の怒り』 (1954) イギリス
THE SEEKERS
別題に LAND OF FURY もある。

監督 ケン・アナキン
カラー、日本公開1955年。

これは、ディズニーが絡んでいないイギリス映画。

公開時系列では この順番だが、制作は『剣と薔薇』などより前かもしれない。
製作は、女優モーリン・オハラの亭主だったこともあるジョージ・H・ブラウン。

ウィットロックは、特殊効果のビル・ウォリントンに協力し マット・アーティストとして参加。ノークレジット。

1820年にニュージーランドの土を踏んだイギリスの船乗り・フィリップ夫妻の植民秘話。ニュージーランドでロケされた。
またもやグリニス・ジョーンズ主演、相手役はジャック・ホーキンス。
ほかにノエル・パーセル、イニア・テ・ウィアタ、ケネス・ウィリアムス、ラヤ・ラキ、フランシス・デ・ウルフ。

本作のあとウィットロックは渡米し、『海底二万哩』に参加。
本格的にピーター・エレンショーのアシスタントとして活躍することになる。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [27]
『豪族の砦』(1953) イギリス・アメリカ合作
ROB ROY : THE HIGHLAND ROGUE

監督 ハロルド・フレンチ
モノクロ、日本公開1955年。

ウィットロックは、ピーター・エレンショーを補佐しアシスタント・マット・アーティストとして参加。アルバート・ウィットロック名義だがノークレジット。

イギリスでディズニーが制作した史劇。

IMDbによると、今度は合作となっている。資金がらみか ?
撮影は、のち監督に転身し『いくたびか美しく燃え』などを撮ったガイ・グリーン。

1715年、スコットランドとイングランドは王位継承を巡り対立していた。スコットランドのマッグレガー一族を率いる、ロブ・ロイを主役にした物語。

ロブ・ロイ役のリチャード・トッドと許婚者メアリー役のグリニス・ジョーンズ、コンビ再び。
ジェームズ・ロバートソン・ジャスティスとマイケル・ガフの助演まで同じ。
ほかにフィンレー・カーリー、ジョフリー・キーン、エリック・ポールマン、マイケル・グッドリーフ など戦争映画や史劇で名を聞いた覚えのある役者が共演している。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [26]
『剣と薔薇』(1953) アメリカ
THE SWORD AND THE ROSE

監督 ケン・アナキン
カラー、日本公開1954年。

ウィットロックは、ピーター・エレンショーを補佐しアシスタント・マット・アーティストとして参加。アルバート・ウィットロック名義だが、ノークレジット。

ディズニーが『宝島』『ロビン・フッド物語』に続き、イギリスで制作した史劇。合作と思ったら、IMDbでは制作国がアメリカになっている。
ということは、ウィットロック初のアメリカ映画 参加か。

1515年のロンドン。
ヘンリー8世の妹・メアリーと青年騎士ブランドンの恋と冒険物語。
撮影はジョフリー・アンスワース。

わたくしは、『メリー・ポピンズ』のお母さん役で名を覚えているイギリス女優のグリニス・ジョーンズとリチャード・トッド主演。
ほかにヘンリー8世役でジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、マイケル・ガフ、ピーター・コープレイ。
フランス皇太子役で、のち喜劇映画の監督として名を成すジェラール・ウーリーが出演している。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [25]
腕を上げたウィットロックが どのようにして、当時イギリスに実写のみの歴史冒険映画制作のためスタジオを開設 ([4] 参照) していたディズニー・プロと接点を持ったのか不明ですが、マット・アート作画の先輩で渡米しディズニー・プロに入社していた、2歳年上のピーター・エレンショーの存在が大きいのは間違いないでしょう。
イギリスにもエキスパートは数名しか いなかったであろうマット・アート技術者同士ですから、早くから横の繋がりがあったのではないでしょうか。

やがて渡米したウィットロックは、エレンショーの下でアシスタントを務めることになります。

タイトルに名が載るようになった次は、ウィットロック ディズニー・プロ立志編となるわけですが、それは来年のココロというわけで。
今年はこのカテゴリー、終了です。再開まで しばらくお待ち下さい。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [24]
『マルタ島攻防戦』(1953) イギリス
MALTA STORY

監督 ブライアン・デズモンド・ハースト
モノクロ、日本公開1955年。

ウィットロックはビル・ウォリントンと共に特殊効果を担当。アルバート・ウィットロック名義。

ラブロマンスを絡めた戦争映画。

第2次世界大戦下、マルタ島を巡るドイツとイギリスの攻防。
戦闘機スピットファイアのファンは必見。
ロンメル戦車軍団に燃料を運ぶ輸送船を発見するべく奮闘し、命を落とす航空写真偵察の名手 ピーター・ロスをアレック・ギネスが演じている。
撮影は『第三の男』で有名なロバート・クラスカー (1913 - 81)。
キャリアは1960年代に終わっているが、晩年2本の短編 (日本未公開) に参加していたとは知らなかった。

共演は恋人役にミュリエル・パヴロウのほか、ジャック・ホーキンス、アンソニー・スティール、フローラ・ロブソン、マイケル・クレイグ、ナイジェル・ストック、ピーター・ブル。

アイルランド生まれのブライアン・デズモンド・ハースト (1895 - 1986) 監督は、ハリウッドに渡った時ジョン・フォード監督の下で働いたことがあった。
血は繋がっていないが、共にアイルランド出身だったせいか“いとこ”と呼び合う間柄となり、フォードが亡くなるまで友情は変わらなかった。
また、ジョン・ウェインも友人とのこと。

ミュリエル・パヴロウは1921年生まれ。『ジェット機M7号』にも出ていたが、現役女優で2009年にも出演作がある。

なお国内ビデオタイトルは、1970年代テレビ映画劇場並に改題され『大空中戦!スピット・ファイヤー / マルタ島攻防戦』というらしい。
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A・ウィットロックの「マット・アーティスト道」 [23]
『ジェット機M7号』 (1953) イギリス
THE NET
PROJECT M7

監督 アンソニー・アスキス
モノクロ、日本公開1953年。

ウィットロックはブライアン・ラングレイ、ビル・ウォリントンと共に特殊効果で参加、アルバート・ウィットロック名義。

『予期せぬ出来事』『黄色いロールスロイス』で知られる、アンソニー・アスキス (1902 -68、アスクィス表記の資料も) 監督作品。
ウィキによると、アスキスはイギリス首相だったハーバート・ヘンリー・アスキスの息子で、女優 ヘレナ・ボナム = カーターの大叔父にあたる。生涯独身で、同性愛者だったともいう。

1952年に公開 (日本では1953年初頭に封切られた) され話題を呼んだ、デヴィッド・リーン監督『超音ジェット機』に次ぐイギリス製航空映画。

英軍が開発した超高空用ジェット機M7号を巡るドラマ。
秘密研究所にはスパイが潜入しており、この機体を国外へ運ばせようとするが…。

後年、ジェリー・アンダーソン作品にも あったような筋立てで、評価は高くないが見どころは多い。
空中撮影はスタンリー・グラントが担当。
音楽は『バルジ大作戦』で有名なベンジャミン・フランケル。

機体を開発した科学者夫妻にジェームズ・ドナルドとフィリス・カルバート、ほかにハーバート・ロム、ロバート・ビーティー、モーリス・デナム、ミュリエル・パヴロウ。
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